charming records

ストリップファンが、ときどき本をつくります。

『ストリップと読むブックガイド』制作日記:10/6-9

下記の演目の内容に言及しています。

10/6(金):浅草ロック座『まつろわぬもの』第二期3景での友坂麗

10/6(金)

同僚から思わぬ気づかいをもらったが、判断をミスって失礼をしてしまったかも。こういうとき、義理を果たせるだけの余裕と体力が残せるように暮らしたいんだよなあ。
浅草ロック座で『まつろわぬもの』二期。どの踊り子さんにもハマり役というのはあって、みな自分の魅力の引き出し方をよく知ってるのだけど、ゆきなちゃんは身体つきや顔だちの特長を飛び越えて、なんにだってなれる。浅草で観るたびに新たな一面に驚いている。ゆきなの可愛さ・元気・根性がストレートに出てる自作演目も大好きだけど。
友坂麗さんがサブ景で何度も破顔していた。カマキリがこんなに似合うとは。
橋下まこちゃんは圧巻のトリ。デビュー直後から断続的に観ているけど、ここ何年かでベッドの深みがぐっと増していて、いつか浅草のトリで観たい、でも最初からトリとしてデビューする踊り子かゲストとして呼ばれる有名女優以外は難しいのだと見ていた。こういう登用が続いたらうれしいのだけど。

 

10/7(土)

NDL。駅から入館までの道はいちょうが並ぶ。生理中に銀杏を嗅ぐのはきついな。気温が下がったからかおなかいたい。
中谷陽『おお特出し』。この人の文体は口上のようで小気味好い。基本的には踊り子への取材本なのだけど、終盤にスト客分析のページが設けられ(中谷が編集長のスト雑誌「ヌード・インテリジェンス」読者アンケートによる)、「真面目人間が意外にかぶりつき専門の熱心なファンだったりする」。この真面目というのは、公務員、医者、大学教授などの「先生」と呼ばれる「おカタい」職に就いている者のことだそうです。「専門」ってのがまた可笑しい。その職業=真面目かどうかはさておき、いまも何が何でもかぶりに座ろうとするスト客はまあ真面目ではあるか。席取りのために早起きできるんだから。その割にいざステージの最中はあんまり見てなかったり、寝落ちたりする人もいるけど。
踊り子の著書は、デジタル化の作業中で出庫できないものがチラホラ。戦後のストリップ初期の古い資料は既にデジタル化されてるものが多い。作業の優先順、どうやって決めてるんだろ。
NDL通いもあと一日で終えられそう。
ブックガイドの寄稿者との相談もみっちり濃密な日だった。

 

10/8(日)

近所の店の限定メニューを食べられるタイミングが今日しかなくて、むりやり予定にねじこんだ。コーヒーカップが唇にふれた瞬間、このごろガサツな味のものしか口にしていなかったことに気づく。
図書館で資料を借りて、ブックガイドの校正や寄稿者への連絡。って毎日書いてないかこれ。
文筆業の俺が楽屋で踊り子と親しくなってあんなことやこんなこと(ただしこれはあくまで実話に基いたフィクションである)ってイキってる本、わりと出てた。ストリップに活気があって、メディア露出も盛んだった時代のことです。踊り子のヒモのエッセイの方がよっぽど清々しい。ヒモのみなさんはヒモになれるだけあって、可愛げがある。友だちにはなれる気がしないけど。
グロッキーにならずに一日を終えられたのはいつぶりだ? このところ深夜にどうしても炭水化物が欲しくなるのも、今日は落ち着いてた。

 

10/9(月)

ざっくり目次をつくる。ガイドの掲載順もおおよそ決まり。カテゴリ分けはしないことに決めた。それにしても、キーワード、書評タイトル、執筆者名、取り上げた本、情報量が多い。世のブックガイドの先達が目次をどう構成してるか、もっぺん見てみよ。
関連書で内容確認が済んだもののうち、掲載候補をカウントしたら、約160点あった。編集作業につかえるのは残り2週間。網羅でいくか、ぎゅっと絞りこんでベストセレクションにするか。
文フリのブースで本を盆にのせて回したくて、電池式のターンテーブルを探す。光らせようとすると電源が要るのかな。いやしかし、ここは光らせたいでしょう。

『ストリップと読むブックガイド』

2023/11/11(土)文学フリマ東京37で初売り!
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