charming records

ストリップファンが、ときどき本をつくります。

『ストリップと読むブックガイド』制作日記:10/10-14

10/10(火)

デザイナーさんに背をつくってもらうために、ページ数を確定せねばならない。ストリップ関連書の分を大ざっぱに計算したら、80ページくらい。寄稿者のブックガイドと合わせて約160ページ。関連書はおまけ程度に考えていたはずが。できれば値段を抑えたい。バッサリ削る?
読んでみたらストリップと関係なかったので載せないことにした本も数えてみたら、約70点。そんなにあったっけ?

 

10/11(水)

編集のクライマックス期間に、しんどい業務が重なった。過集中と虚脱の往復で動けなくなるのが目に見える。印刷所のしめきり日直前に休みを申請した。
ここに来て、通勤の途中に寄れる公立図書館の貸出カードを増やす。踊り子本や劇場本が多いまち、なんでこんなマニアックなものが?と突っ込みたくなる本だけはあるまち、地域性があります。借りることになる本はほとんど保存庫に入っているのだけど、こういう内容で同時代的な需要が終わっても、意外と残されているんだな。
うちの最寄りの図書館で、某劇場の本(是が非でも読みたい絶対に掲載したい)がずいぶん長いこと延滞されている。
今日は図書館と連絡だけで終了。刊行告知が近づいたので、関係者全員へひと息におしらせを連打。執筆者20名。20名もいる分、偏りもくっきり見えるガイドになった。


10/12(木)

観劇歴の長いスト客さんから昔話を教えてもらってきて、ストリップでパフォーマンスに力が入りはじめたのはなんとなく新風営法のあとだと思い込んでいた。本を読みはじめる前は。日劇秦豊吉浅草フランス座井上ひさしに佐山淳と踊り子の浅草駒太夫、渋谷道頓堀劇場の矢野浩祐と踊り子の清水ひとみ、性をタブーとする世相や業界の過激化、取り締まりにも抗って、ショーとしての面白さに懸けてきた関係者はストリップ誕生からずっといた。ストリップは、抵抗しつづけている。人間のしょうもないところやだらしないところを内包しているのも変わらない。そして、人権を踏みにじって維持してきた歴史もある。出版は特権だ。記録されず、語られず、泣き寝入りするしかなかった人がどれほどいたんだろう。いまは?
フルーツサンドを食べたら、甘さがギュインと脳天直撃した。

 

10/13(金)

はじめての告知。早く中を見せたい!

 

10/14(土)

このところ座りっぱなしで作業して深夜に糖質爆食いしてるのに、体重2キロ落ちてる。
開館時刻ねらってNDL、これまででいちばんすいてるー!
デジタル化作業中の資料が、検索結果の画面では「来館複写」表示になっていたので申請を試みるも、デジタル化が終わるまでは複写もできないんですって(みなさんご注意を)。評論でよく言及される小沢昭一の雑誌「季刊 藝能東西」は最終号が「ストリップ大特集」で、NDLの所蔵は1号分だけ、検索画面では目次もわからないので出納請求してみたら、サーカス特集の号だった(みなさんご注意を)。最終号は、熱海銀座劇場すぐそばの無人古書店「ひみつの本屋」で非売品として閲覧できた(去年の9月時点では)。
のりかえついでに、カレーがないと堪えられん!と飯田橋南インド料理屋・TOKYO BHAVANでミールス。しっかり辛くてみなぎる。自分の辛さ耐性ひとつ上ぐらいって味をたのしめるギリギリのラインで、ゆっくり食べるようになるから気が急いているのを落ち着かせるにはいいのかもしれない。シャッキリするし。コーヒー屋で豆を焙煎してもらってるあいだ、外のベンチでラップトップをひらいたら風が気持ちよかった。
執筆者のみなさんから、レイアウトチェックの結果が戻ってくる。もう一度読み返すと、加筆修正でこの人とあの人の書評に繋がりができたり、ぜんぜん違うジャンルの本を紹介しているのに論は近しいところにあったり。こういう偶然に血の流れが速くなる。
Twitterに流れてくる「湯の上フォーエバー!」の様子がうらやましい。天国じゃん。ブリの解体ショーでオープニングなのも、倉田翠がカラオケの審査員してるのもわけがわからない。LOVE。別府は友だちといちど行って、別府温泉保養ランドとヒットパレードクラブに痺れた。次回はなにがなんでも行く!

『ストリップと読むブックガイド』

2023/11/11(土)文学フリマ東京37で初売り!
内容と販売情報はこちらから

cr-iwai.hatenablog.com